「震災で頭おかしくなったんとちゃうか」。ラグビーの釜石戦で、横河の選手がこう「暴言」を吐いたとして問題になっているよ。

発言者と監督が試合後に口頭で詫びたんだけど、釜石側が文書でラグビーの協会にこれを報告。協会が選手を1ヶ月の出場停止処分にしたんだって。この件でマスコミは大騒ぎだよ。

だけどこの発言がそんなに問題なのかね。これは釜石の選手とスクラムがうまく組めないことに、ややイラだっての発言らしい。要するに「まじめにやれ!」といった意味なんじゃないの。
何せラグビーの試合中だよ。このエキサイトした中にあっては、これくらいの発言は出るでしょうが。

むろんこれが本気で相手を侮辱した発言なら話は別だよ。だけど震災なんかで頭がおかしくなるはずがないよね。だからこれには全く悪意は感じられない。
とはいえ確かに「震災」を出すことはないのかもしれないね。だから多少お行儀の悪い発言とはいえるんだろう。でも所詮はその程度だよ。だから何でこんなにヒステリックになるんだかが、全く分からないんだよ。

思うに、この発言のタイミングが悪かったんじゃないのかな。だからその場が白けきったんだろう。まあ試合会場も盛岡だったしね。
そうであるとしても、協会に報告するなんてあまりに大人げないよ。相手は発言を謝罪してるじゃないの。協会も厳重注意ぐらいにしとけばいいものを。

一番不愉快なのはマスコミだね。この連中がよってたかってこの発言を批判するんだ。正義の味方ぶっちゃってね。なにせ彼らは役所等にはしっぽを振る一方で、弱い者を叩くのは得意だもんね。

最近マスコミを先頭に、言葉尻をとらえての批判がやたら多くなってるよね。
典型的なのは、放射能にやられた町を「誰もいない死の町」と発言した前の経産大臣。これが辞任のきっかけになっちゃったよ。だけどここにも悪意は全く含まれていなかったよ。少し不適切だったかもしれないけど、何でこれでクビになるのさ。

問題は表現の巧拙じゃなくて、本心に悪意があるかどうかじゃないの。それを無視して言葉尻ばかり追っかけられたんじゃ、危なくて普通にしゃべれなくなっちゃうよ。

何よりこわいのは、震災とか放射能とかいった言葉がタブーになることだよ。本来こうした用語がカラッと普通に使い続けられるようにしなきゃだめだね。物言わぬは腹ふくるるわざ。妙に神経質になること自体が不健全なんだよ。

ところで、こうした言葉のタブー化の動きを歓迎するような人もいるよね。むろん原発や災害に責任を負う人、つまり役所や電力業界等だよ。
下手をすると、マスコミがこうした流れを意図的に作ろうとしているんじゃないかと、つい邪推したくなるんだよ。まあ考え過ぎということにしておくけどね。

そんな感覚をも含めて、「震災で頭がおかしく」の発言騒ぎが気になったしだいなんだよ。マスコミなんかのぺースに乗せられないで、冷静にいきたいもんだね。